沖永良部島は豊かな海に囲まれています。そして干潮の時には、干潟には様々な海の生き物が顔を出します。今回は、そんな島の”干潟の幸”について、紹介します。
島の”ムール貝”
沖永良部島では、二枚貝のことを「ハップイ」と言います。
アサリやシジミ、ハマグリなども全部ひっくるめて「ハップイ」です。
でもハップイの中でも、特に美味しいのは「アッサイ」
アッサイは、日本語でいうと「イガイ」で、ムール貝に似た貝です。
アッサイ(和名イガイ)「ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑」より
昔は、干潮の時に砂をあさると、ハジ クンカシュン「踏んで足をケガする」
くらいアッサイがあったので、
ケガをしないように、ワラグチ(草鞋)を履いて砂浜に出かけたそうです。
煮汁がとてもおいしかったけど、飲みすぎるとお腹を下すのだとか。
♪島むにを聞いてみよう
・ハップイ「二枚貝」
・アッサイ「イガイ」
・アッサイ ヒーガ イカー「イガイを拾いに行こう」
ジャンプが上手なファッショニスト
他に、浜でたくさん取れたものといえば、「トゥビキラザ」という貝。
同じく、干潮の時に、潮だまりなどで取れたそうです。
イモガイの一種で、こんな見た目ですが、
ピョンピョン15cmくらい飛ぶことから「トゥビ(飛ぶ)キラザ」と呼ばれています。
トゥビキラザ(和名:マガキガイ)「ぼうずコンニャクの市場魚貝図鑑」HPより
お土産で見るような美しい貝ですが、
沖縄では「ハブガイ」と呼ばれるほど、猛毒を持っており、
刺されると大変なことになりす。
♪島むにを聞いてみよう
・トゥビキラザ「マガキガイ」
あしながタコさん
夜の海には、他にも生き物が現れます。
それは「シーガイ(手長ダコ)」で、細身で手足がとても長いタコです。
シーガイ(和名:テナガダコ)HP「ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑」より
このタコは、カニを食べるので、
沖側ではなく、陸側の大きい岩の上を”歩いている”
ことすらあるそう。
夜の海は真っ暗なので、
昔はサトウキビ(を絞った、絞り柄)をたばねて、綱で体にくくりつけて、
その先に火をつけて海に向かったそうです。
サトウキビは糖分があるからか、
薪のようには燃えず、
火はフチムユン(くすぶる)感じ。
くすぶった火でも、大体の道は見えますが、
何かが近づく音がしたら、
ぶんぶんふりまわして、
燃え上がらせて明るくしてたそうです。
タコの巣は、「トーヌ ヤー(タコの家)」と呼ばれています。
水たまりを見ていると、カニの爪や貝殻などが、穴から出ているところがある…
そこを棒でつつくと、足が出てきて、タコが取れるということでした。
そうそう、島では、タコの「足」ではなくて
「トーヌ ティー(タコの手)」というそうです。
♪島むにを聞いてみよう
・シーガイ「テナガダコ」
・トーヌ ティー「タコの"手"」
島の「干潟の幸」いかがでしたか?
いまでも干潮や、夜の海に出かけたら、様々な浜の生き物に出会えるかもしれません。ぜひ、島むにの名前も思い出しながら、探検してみてくださいね。