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島の昔の遊び

2023.01.05
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今ほどおもちゃやメディアもなかった昔。

 

子どもたちはどんな遊びをしていたのでしょうか? 

 

今日は沖永良部島の話者さん(1946年生)に伺った、

 

昔の遊び&方言での呼び名を紹介します。

さみ(虫拳)

 

しまむにで「さみ」とは「虫拳(むしけん)」のこと。

 

人差し指が、親指が、小指がナメクジを現し、

 

蛇は蛙に勝ち、蛙はナメクジに勝ち、ナメクジは蛇に勝つ…

 

じゃんけんのような手遊びです。

 

虫拳は、平安時代の文献にも出てくる、

 

とても古い歴史を持った遊びだそうで、

 

1809年の『拳会角力図会』にも紹介されています。

『拳会角力図会』2巻24ページ

(国立国会図書館デジタルアーカイブ https://dl.ndl.go.jp/pid/2533879/1/24

***

 

「さみ」をするときは、

 

「しー、しー、しー」と掛け声を掛けながら、勝負したそうです。

 

話者さんが子供の時に、

 

当時のおじいちゃんたちが「さみ」をしていたそうで、

 

今「さみ」をする人はいないそうです。

 

ただ、じゃんけんの時に後出しをしたり、

 

何らかのズルをすることを「あつざみ」と言うなど、

 

いまも方言の中に「さみ」の名残が残っています。

 

【音声を聞いてみよう】

① 「さみ(虫拳)」

 

 

② 「しー しー しー」(「さみ」をする時の掛け声)

 

③「あつざみ」(じゃんけんにまつわるズル)

 

④「うら あつざみ しゃん」(お前、ズルしたな!)

おひたつ(お手玉)

「おひたつ」とはお手玉のこと。

 

女の子たちが、地面に三つか四つお手玉を置いて 

 

一つの玉を 放り上げ、

 

それが落ちるまでに 一つ捕まえて…というのを、

 

ジャグラーみたいにやっていたそうです。

 

その時に、口ずさんでいたのが「♬おひたつ おとして おさらい」という歌。

 

言葉にあまり意味はない、遊び歌のようなものだと仰っていました。

 

【音声を聞いてみよう】

「おひたつ」(お手玉)

 

「♬おひたつ おとして おさらい」

ちゃっしゃー(おはじきの遊び)

昔は島にガラスで出来た玉がなかったので、

 

海やいろんな所から石を拾ってきたものを

 

「おはじき」のように使って遊んでいたそうです。

 

その遊びの1つが「ちゃっしゃー」

 

こんな遊び方をします▽

 

石を一掴み取ってから平らなところに バサッと落とす

 

②すると、石は山形になってその周囲が散らばるので、

 

散らばった石と石の間に 指で線を引く。

 

※線を引いている時に、指が石に当ったらダメ

 

③線が引けたら、石をポンっと弾いて、別の区画にある石に当てる

 

④石が当たったら、その石を取ることが出来る。

 

⑤最後にその石の数を数えて、多かった方が勝ち

 

子供たちは、石に指が当たらないように小指を使ったり、

 

相手が取りにくいように山側におはじきを飛ばしたり、

 

知恵を絞って遊んでいたそうです。

 

【音声を聞いてみよう】

「ちゃっしゃー」

 

謎の唄「イチリトラ・・・」

話者さんも意味が分からない歌。

 

「イチリトラ、ラカゲトシ・・」と、

 

しりとりのようなこの歌は、

 

女の子たちが「毬つき」か何かをしながら歌っていたそう。

 

男の子たちはこういう遊びはしなかったそうです。

 

【音声を聞いてみよう】

「イチリトラ…」

 

皆さんが住む地域には、どんな「昔遊び」があるでしょうか?

 

ぜひおじいちゃん・おばあちゃんにインタビューしてみてください。

 

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