
胸肩神社
大抵の場合、異なる日本の方言について考える時は、多くの人は単に「別の方言を学ぶことは、その方言の「単語」(つまり名詞(人や物)の呼び方)を覚えることだ」と単純に思い込んでいます。しかし、方言によって動作を表す動詞の体系が異なる場合もあります。
言語学者は、動詞(活動や動作)がテンス(時制)に加えて、時間軸上でどのように発生するかを説明するために「アスペクト」(相)という用語を用います。
文法上のアスペクトは「完結相」と「非完結相」の2種類に分類されます。「完結相」は行為を単純な全体として扱うのに対し、「非完結相」は行為に内部構造(継続的・習慣的など)があるものとして扱います。
以下の例文では、津軽方言の動詞におけるアスペクトと時制の組み合わせの具体例を確認できます。過去・現在・未来の「非完結相」が、すべて同じ形で表されていることに気づくかもしれません!
過去・完結相
わ あの りんご も 食って まった ね。
私はあのリンゴをもう(全部)食べてしまいましたよ。
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過去・完結相(否定)
おどでな 古川さん こね ね。
一昨日 小川さん 来なかったよ。
(〜さん)こね してあった ね。
(〜さんは特定の時間に)来なかったよ。
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過去・非完結相
あさま まど あいでら。
今朝は窓が空いていた。
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現在・完結相
Aさん:
なに のむ ば?
何を 飲む の?
Bさん:
お茶っこ飲む。
お茶を飲む。
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現在・非完結相
あの ひと な いま りんご くってら ね。
あの 人 は 今 リンゴを食べているよ。
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現在・非完結相(否定)
(人) まだ きてね ね。
(人は) まだ来ていないよ。
わ まだ あの りんごごど かね でら ね。
私はまだあのリンゴを食べていないよ。(直訳=食べないでいるよ)
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未来・完結相
Aさん:
あした なする?
明日、 何するの?
Bさん:
うみさ いぐ。
海 に 行く。
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未来・非完結相
Aさん:
あした なしてら?
明日、 何している?
Bさん:
わ しごと してら。
私は仕事を しているよ。
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